上質なビジネスバッグと永く付き合ういくつかのヒント:雨と革編

皆様こんにちは、鞄工房山本です。
通算14回目になるビジネスバッグ特集。ほんとうに、どこまで続けられるか楽しくなってきました☆
とはいえ、書く方だけ楽しんでも仕方が無いので、皆様に有益な情報を発信できるよう努めます。今回は、お手入れと保管の仕方に関して。

雨の多い時期にも革のバッグを使えるように

さて、ビジネスバッグに限らず、革のバッグのお手入れは気になるところです。とくに、これから革のバッグを初めて持たれるという方は、雨濡れのことを気になさいます。

ごもっとも。せっかくのバッグが、濡れていきなり状態が悪くなってしまうと、悲しいです。特にこれからの梅雨の時期、事前と事後のケアの準備をしておけば、安心して革のバッグを使えるようになりますよ。

事前のケア:これからの雨の日に備える

1. 防水スプレーを使う

革製品に防水スプレーを使われる方は多いようです。確かに一定の効果があります。

columbus_delicate_leather_protector_spray

(香久山鞄店でも取扱っている Columbus 防水+保革スプレーも効果的です)

防水スプレーを使う際には、いくつか気をつけたいことがあります。

  • 初めて使う素材の時は、目立たない場所で一度テストをすること。お手入れ用品と素材の相性が合わなくてシミになるということもたまにあります。
  • まんべんなく噴霧されるように、適宜距離をあけて、むらが出ないように吹き付けること。
  • 完全に乾いてからバッグを使用すること。
  • 時折改めてスプレーすること。これは、スプレーの種類にもよりますのでご確認ください。
  • 前回力を込めておすすめしたブライドルレザーには、ブルームを完全に落としてからスプレーを噴霧してください。ブルームが残っているとスプレーにより白い薄い膜ができることがあるそうです。

以上のことを守っていただければ、防水スプレーはお手軽な防水手段といえるでしょう。

2. なるべく濡らさない

濡らしたときの対処方法、と言いながら、最大の鍵はこれです(笑)。

バッグの中でも一番濡らしがちなのが、リュック。背負っていると自分の傘の水滴がついたり、うぎゃーっ、となることはあります。
おすすめは……付属していないのが申し訳ないのですが、ナイロン製の雨カバー。大抵がナイロン製の袋の入り口がゴムになっていて、シャワーキャップのようにすっぽり被せられるようになっています。

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(これはランドセル用の雨カバーです。ランドセルも、まずは濡らさないことが一番)

今調べて驚いたのですが、トートにも雨カバーって売っているのですね。すっぽり被せるのは同じですが、上の中央に穴が開いていて持ち手を引き出して使用します。

事後のケア:万が一濡れてしまったときの対応

いくら準備をしていても、濡れてしまうときはあるものです。そんな場合は下記の手順で事後のケアをしてあげてください。

  1. できるだけ早い段階で、乾いた柔らかい布で水分を拭きとる。
  2. 中の荷物を出して、内側にも水分が浸透しているようならば、それも可能な限り布で吸い取る。びしょ濡れの場合は新聞紙を詰めるのも有効。形を整えるのにも役立ちます。(ただし、裏地にインクが移らないよう外側は無地の紙にしてください!)
  3. 空の状態(あるいは新聞紙がはいったまま)で形を整えて、直射日光の当たらない風通しの良い場所で陰干しにする。この時、吊るすとバッグの種類によっては型くずれしますのでお気を付けください。

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鞄を乾かすときにとても大事なことがあります。絶対の絶対に、ストーブやドライヤー、その他暖房器具のそばに置くなどして速く乾燥させようとしないでください。湿った革に熱を加えると、革が極端に変質して硬くなってしまいます。

また、タンニンなめしの革の場合は、ゆっくりと乾燥させても少し固くなってしまいます。その場合は皮革用クリームを使用すると、乾燥後再び革製品を使ううちに、しばらくすると元の柔らかさを徐々に取り戻すことができます。防水スプレーと同じく、シミにならないかどうか目立たないところでテストをしてからご使用ください。

雨の季節も、革製品と無理なく楽しくお付き合いいただけると、私達も嬉しいです。

鞄工房山本 二見

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