皆様こんにちは。鞄工房山本 二見です。
今週は意外と温かいですね。寒椿も椿三十郎の策略で小川に流される前に落ちていました。
小銭入れの新型もあり、新色も近々出るということで、新しいバイカラーの組み合わせを考案中です。
これが楽しい作業なのです。
なんせ18色もある(2019年2月6日現在14色ですが、追加により近々18色に!)のですから、機械的に考えれば、例えば外側の色と内側の色を配色にするなら 18×17=306通り!
いえいえ、いくらなんでもそんなには増やしません。
お店の棚に並べきれません。棚から落ちてしまいます。お客様も、迷いに迷って選べなくなってしまいそうです。
それに、すでにあるバイカラーと衝突(?)しないように気をつけなければ!
え? なんですって?
そんなことを聞いていると、楽しくなさそう?
楽しいに決まってるじゃないですか!
現行のバイカラー組み合わせも、すでに種類豊富です。
今バイカラー束入れは6種類、バイカラー名刺入れは9種類展開です。
これを「鹿に置き換える」(フフッ)と、
こんなんです!
なんじゃこりゃ~!
これを参考に新しく色の組み合わせを考えるのは、バーチャルすぎてわけがわからない、というかなんというか。
やはり色合わせは素材を手にとって、じゃないと無理ですね。
と思っていたら、鹿革サンプルリクエスト用のスウォッチがたくさん用意されていました。
ちょっと借りて、色合わせをすることにしましょう。
尽きない楽しみ、18色の鹿革コーディネート
生成り×菜の花色
バイカラーの革製品って、それだけで特徴的に思われる方もいらっしゃるようです。でもこんな場合は、菜の花色単独よりマイルドに見えませんか?
あるいは、どちらかが強い色、というのでなくても、お互いにより魅力的に見せるケースもあり。
月白×若葉色
空色×若葉色
(スウォッチではなく生産途中の部品でコラージュするのも、またアイデアの源となりそうです。)
生成り×薄藤色
現在商品で展開しているバイカラーは男前なものが多い。
(種類は奥から)
鹿革名刺入れ(バイカラー) | 紺藍×黄金色 | 各12,000円(税別) |
---|---|---|
焦がれ色×紺藍 | ||
千歳緑×生成り | ||
黄金色×紺藍 |
というわけで、自然と違う雰囲気を探してしまいます。
もちろん、はっきりしすぎない組み合わせでもユニセックスは可能。
黄金色×空色
この組み合わせ、元気な感じなのに派手すぎない。良いとっかかりです。
こんな組み合わせに出会ったら、試作品を作るときに実際やってみることがあります。うまく行けば、商品化するかも、という流れです。
ところが作ってみたら、想像していたほど良くなかった、なんてことももちろんあります。それはしばしば色の分量と関わっています。
一度、バイカラー名刺入れを外側茜色、内側若葉色で試作しました。
分量的には
こんなんでしょうか。
どうも激しいね、といって没になりました。でも、色どうし見ていればきれいなのです。
分量を変えて、
こうやってみたら印象はがらっと変化。さわやかです。
ふと、いままで同系色のグラデーションをやっていなかったことにも気づきました。
千歳緑×若葉色
素直に、こういうのもきれいなんでしょうね。
どうも、今まで無かったものをやろうとしてしまいます。今まで市場になかったもの、かといって、奇をてらっているわけでもなく、新鮮なもの。
新鮮なものを探すうち、目線がそれて脱線、いろんなことを考え始める、ということもよくあります。それによって生み出される新しい商品もあれば、すぐにはなにかに結びつかないことも。
受験勉強で英和辞典を見ていたらスラングを見つけて、面白がっているうちに何を調べていたのか忘れている、みたいな経験ありませんか。電子辞書の場合はなさそうですが。
いや、仕事なのでもともと何をしていたかは一応覚えているんですよ!
楽しすぎる脱線、トリコロールを考える。
でも、
先程の黄金色×空色に菜の花色をはさんだら、美しいことを発見。
こうなると、脱線コースに突入です。
まだ企画としてはないけれども、3色の組み合わせを考えてみたい。
前述のグラデーションを赤系でやってみました。
間違いない安定感です。
とはいえ、赤銅色と薄藤色はすでに名刺入れで好評です。あまり驚きはありません。
こういうのはどうでしょう。
分量を入れ替えてもなかなかきれいです。
そんなことをやっている間に、エンドレスになりそうな気配です。
しまった、新色のことを考えていなかった。
今月も新色が登場します。ホワイトデーに合わせて、レディース寄りの色です。発売まで2週間ほど、お待ち下さい。
何色が出るかまだお教えできませんが、
ヒントは、
わかりにくくてすみません。
鞄工房山本 二見